
報道記事:政権交代の可能性も 極右が躍進―スウェーデン総選挙
【ロンドン時事】北欧のスウェーデンで11日、議会(一院制、定数349)選挙が行われ、野党・右派陣営が社会民主労働党主導の与党・中道左派陣営をわずかにリードしている。アンデション首相が続投できるかどうかは予断を許さない状況で、政権交代の可能性もある。
社会民主労働党が第1党を維持する一方、野党の極右・民主党が第2党に躍進する見通しだ。AFP通信によると、開票率93%時点の獲得予想議席は、右派陣営176、中道左派陣営173。ただ、選管当局は在外投票や期日前投票が集計される14日まで、最終結果は出ないとの見通しを示した。
【コメント】
ロシアのウクライナ侵攻後に、フィンランドとともにNATO入りを目指しているスウェーデンで政権交代が起ころうとしている。争点は移民対応であった。
日本では今だに北欧は高福祉で幸福度が高いイメージがある。だが、実態は犯罪大国である。その原因の一つが移民の増加だ。人口1000万人のスウェーデンで移民は200万人もいるらしい。移民だけが原因ではないのだろうが、性犯罪は日本の86倍、銃犯罪は272倍にもなっている。
参照:スウェーデン「凶悪犯罪は過去18年間で最悪レベル、性犯罪発生は日本の86倍以上!」
参照:注意喚起:スウェーデンの治安情勢(在スウェーデン日本国大使館より)
ディーガルの予想する人口減少世界と関係ないことに思えるかもしれないが、そうではない。スウェーデンだけではなく、EUの主要国は国民のかなりの割合が移民になっている。移民は相対的に貧しく、失業率も高い。人数が増えると、もともといた国民からの反感も買いやすい。
経済が好調なうちは良いのだが、今後、食糧不足、失業者の増加となると矛先は移民に向く。移民がいなければ食糧不足になんかならなかったかもしれない。と、思う人は間違いなく増える。かといって移民も行き場はない。EU各国で大きな分断が始まることが容易に予測できる。
先日イギリスの首相になったばかりのトラスは、主要ポストに白人を入れなかった。明らかに、移民への配慮である。それほどに移民が増えているのだ。当然、昔からいるイギリス人には反発する者もいるであろう。スコットランドの独立運動がまた勢いを盛り返すのではないだろうか?
イギリス統合の象徴は王である。エリザベス女王が崩御したこともあり、イギリスは分裂に向かう可能性がある。エネルギー政策でも北海油田のある北のスコットランドは独立したいであろう。さらに、移民問題は大陸寄りのイングランドの方が深刻であり、スコットランドはイングランドから離れたくなるのではないか?
ディーガルの予測する2025年の人口減少はイギリスが64.6%。そしてスウェーデンは52.5%である。