
報道記事:台湾、金門で国籍不明の民用ドローン撃墜
[台北 1日 ロイター] – 台湾の国防部(国防省)は1日、中国・福建省のすぐ沖合にある金門群島の空域に国籍不明の民用無人機(ドローン)が侵入したため、撃墜したと発表した。防衛区域の安全を維持するため、調査と監視を継続するとした。
ロイター
台湾を自国の一部と見なす中国は、ペロシ米下院議長の台湾訪問に反発し先月初めから台湾周辺で軍事演習を実施している。
最近は、中国本土沿岸の台湾側の島周辺に中国の無人機が飛来する事例が増えている。
金門防衛司令部によると、無人機は正午(日本時間午後1時)過ぎに獅島上空の制限空域に入った。獅島駐留軍が警告を発したものの反応がなかったため撃墜したと説明した。残骸は海に落下したとしている。
蔡英文総統は先月30日に、台湾は「中国の挑発行為」に自制を示すものの、必要ならば「強力な対抗措置」を取ることもできると表明。その日に台湾軍は台湾領の島付近を旋回していた中国の無人機に初の威嚇射撃をしたと発表した。
台湾総統府によると、蔡総統は1日、軍に対し、中国は台湾を威嚇する目的で無人機の侵入飛行、その他「グレーゾーン」戦術を使い続けていると訓示した。また、台湾は自ら紛争を引き起こすことはしないが、対抗措置を取らないという意味ではないと再度強調したという。
【コメント】
台湾は中国のドローンを撃墜した。思い切ったことをしたように思えるが、この対応は遠からず必要となる。他国の自由にさせるわけにはいかない。台湾が中国に怯える姿勢は国民にも中国にも見せるわけにはいかないのだ。
中国もこのことを事件とはしていない。ただ、このことを理由に台湾に攻撃を仕掛けることはできる。今後、ドローンに攻撃をする戦闘機や基地を攻撃するのにも理由ができる。こうやって両者とも行動できる範囲を広げていく。
中国のドローンが台湾の攻撃に反撃したらどうなるであろうか?台湾はそれに対する反撃をする可能性がある。しかし、アメリカや国際社会と言われているものは何か行動をするであろうか?いや、しないであろう。と思うようになるのがサラミスライス戦法である。
台湾が中国のドローンを打ち落としたくらいでは誰も騒がない。すぐに、中国が台湾に爆弾を落としてしまう。実際、イスラエルがシリアを攻撃し民間人が犠牲になったところで、日本がイスラエルを非難することはない。それと同じ状況にするのは意外と簡単なのかもしれない。
だが、今の中国は国内問題がそうはさせない。全面戦争とはいかないまでも、国家として非常事態を作り出し、国内の統制を強める可能性はある。すでにロックダウンと称して統制は厳しくなっている。