
報道記事:ラトビアへのガス供給停止 「取引条件に違反」―ロシア
【ロンドン時事】ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロムは30日、隣国のラトビアへのガス供給を停止したと発表した。ラトビアがガスの取引条件に違反したためとしている。
時事通信
ロシアは具体的な違反内容を明らかにしていないが、ラトビアのガス企業は29日、ロシアからガスを購入する際、ロシア側が求める同国通貨ルーブルではなく、ユーロで支払っていると説明していた。
ロシアはこれまでに、ポーランド、ブルガリア、フィンランド、オランダ、デンマークへのガス供給を停止。これらの国は、プーチン大統領が求めたロシアの銀行での口座開設と、ルーブルによるガス代金の支払いを拒否していた。
【コメント】
ロシアからラトビアへの天然ガスの供給が止まったようである。冬が越せるかどうかの前に、EUの小国の経済が持たないかもしれない。ラトビアは直近のインフレ率が19.3%となっている。そこへ天然ガスの供給停止が加われば、さらなるインフレと経済停滞となる。
参考:TRADING ECONOMICS ラトビア – インフレ率
ラトビアを救うにはEUの支援、つまり、フランスやドイツからの支援が必要である。減りゆく天然ガスを各国で分配しないといけなくなる。とはいえ、ラトビアを救えないようだとEUの求心力が弱まるため、比較的地理的に近いドイツが身を切ることになるのではないだろうか?ポーランドはすでにロシアからの天然ガス供給が途絶えているのだ。
残念ながら、ドイツ政府は、ロシア、EU加盟国、国民それぞれに引き裂かれつつある。