アメリカ No3のペロシが台湾訪問か 中国は反発 アメリカは南シナ海へ空母派遣 

報道記事:ペロシ米下院議長の訪台計画、いまだ確定せず-29日からアジア歴訪

ペロシ米下院議長は29日にアジア太平洋地域に向け出発するが、その中で台湾を訪問するかについてはなお確定していない。事情に詳しい関係者が明らかにした。

ペロシ氏のハミル報道官は28日、訪台の計画についてコメントを控えた。ペロシ氏やスタッフらはこれまで、旅程に関して安全面での懸念を理由に確認も否定もしていない。NBCニュースは、訪問先として台湾が「暫定的」とリストされていると報道。同報道官はNBCへのコメントを控えたという。

台湾は長く、米中間の緊張の火種となってきた。中国は台湾を領土の一部を見なしている。ペロシ氏の訪台が実現すれば、現職の下院議長としては1997年のギングリッチ氏(共和)以来25年ぶりとなる。

中国外務省の趙立堅報道官はペロシ氏による台湾訪問があった場合を想定し、中国として「真剣に準備」していると発言。すでに中国側の反発を招いている。

台湾問題は、バイデン米大統領と中国の習近平国家主席が行った28日の電話会談でも主要議題の一つだった。バイデン氏は武力による台湾統一に警告を発した一方、台湾が正式に独立宣言を行うことは支持しないと伝えた。

中国側はペロシ氏のいかなる形での台湾訪問も、過去半世紀にわたる両国関係の基礎になった原則に反するものだとみている。

ホワイトハウスはペロシ氏の訪台計画について、同氏の判断だとして公式見解は表明していないが、国防総省当局者は非公式にペロシ氏とスタッフに不快感を示している。一方、与野党の議員らは、訪台しなければ中国による圧力に従うのに等しいとし、ペロシ氏に訪台するよう促している。

Bloomberg

【コメント】
最近注目されることのなかった、中国台湾問題が急にクローズアップされている。アメリカ下院議長のペロシが台湾を訪問するかもしれないからである。ペロシはアメリカNo.3であり、台湾を訪問することは中国にとっては許せない。

習近平は秋の党大会で再選を狙っており、ペロシの台湾訪問を座視はできないのである。ペロシも11月の中間選挙に向け中国の圧力に負けるわけにはいかない。ある意味意地の張り合いなのかもしれないが、ここで押さないわけには行けない状況が両国にはある。

そして、現実にアメリカの空母は予定と称しながら南シナ海に入っている。中国も見過ごすわけにはいかない。両国とも国内が混乱しており、習近平、バイデンとも支持率は低下している。緊張が急激に高まっている。平和に見えるのは日本での報道が少ないからである。
  参考:Bloomberg 7月29日 米空母が南シナ海入り、予定した演習と第7艦隊-台湾巡り米中緊張

まずは、ペロシが台湾入りするかどうか。あと数日で分かる。

タイトルとURLをコピーしました