
報道記事:イタリア、干ばつ被害の北部に非常事態宣言
[ローマ 4日 ロイター] – イタリア政府は4日、干ばつに見舞われている北部のポー川流域で非常事態を宣言した。同地域はイタリアの農業生産のおよそ3分の1を占めており、政府は必要に応じて家庭や企業に節水を義務付けるなどの緊急措置を導入できるようにする。
ロイター
ポー川は全長650キロのイタリアで最長の川。流域は過去70年で最悪の干ばつに見舞われており、水路の多くが干上がっているほか、流れが弱いために海水が内陸に流入し、農作物が被害を受けている。
政府はエミリア・ロマーニャ州、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州、ロンバルディア州、ピエモンテ州、ヴェネト州の北部5州でも非常事態を宣言。水不足に対応するために3650万ユーロ(3800万ドル)の予算を割り当てる。
イタリアのメディアは、新型コロナウイルス感染拡大への対応と同様に、ドラギ首相が干ばつ対策を調整する委員会の設置を検討していると報じている。
【コメント】
日本の干ばつは台風により救われたが、イタリアでは干ばつが続いていた。記事にあるようにイタリアの農業生産の3分の1に影響があるようだ。イタリアはすでにエネルギー価格が高騰しており、昨年比で2倍とも3倍ともいわれる光熱費になっているらしい。そこに、水の供給制限と食糧価格の高騰が訪れている。
ウクライナ情勢、コロナ感染者の急増と多くのニュースがある中、庶民の生活が成り立たなくなるような、エネルギーや食糧価格の高騰は国にとっても重要なことである。スリランカが破産宣言をしたが、先進国もこの先どうなるかわからない。
参考:スリランカが崩壊している ついに破産宣言