
報道記事:ニジェール、ウラン価格を大幅に引き上げ
クーデターによって軍部が政権を掌握したニジェールは、ウラン価格を1キログラムあたり0.80ユーロから200ユーロに引き上げた。ニジェールの生産量は世界全体の5%程度だが、フランスを中心に欧州連合(EU)の依存度が強い。ニジェール産のウランを買い叩いてきたことが背景。
仏ル・モンドによると、ニジェール軍部が仏大使や駐留するフランス部隊の撤退を要求するなか、部隊の一部撤収について協議が始まったもよう。
MINKABU
【コメント】
ニジェールがウラン価格を200倍以上も値上げするという。値上げというよりはこれまでが安すぎたのだろう。安くさせていたのはフランスと先進国である。
ニジェールが値上げすると、他の国も値上げしやすくなる。世界のウランは値上がりし、原発の電力も値上がりするだろう。
このようにアフリカなどの貧しい国で産出できるもので、安く手に入っていたのはウランだけではない。希少価値のある金属や、コーヒーやチョコレートも貧しい国の安い労働力で先進国は安く手に入れている。誰かがそんな値段では売れないと言い始めると次々と値上げせざるをえなくなってくるのではないだろうか?
今は世界がインフレで値上げがしやすい。必需品が手に入らなくなれば高くても手に入れようとする人が現れる。食糧やエネルギーが顕著である。すでに日本ではあらゆるものが高くなり始めている。しかし、それはこれからが本番だ。エネルギーが高くなるだけではない。来年には物流費が高くなる。これからは少子化による労働力不足でサービスの不足がいろいろと発生する。
その時になって、外国の安い労働者、日本の安い賃金の単純労働者によって、一部の人の優雅な暮らしが支えられていたことに気が付くことになりそうだ。