
報道記事:中国、台湾周辺で軍事演習と発表 8日から3日間
[北京 8日 ロイター] – 中国人民解放軍は8日から3日間、台湾周辺で軍事演習を行うと発表した。台湾は、前日に蔡英文総統が米国から帰国したばかり。
台湾海峡と本島の北方、南方、東方で「即応体制のパトロール」と演習を「予定通り」実施するとした。それ以上の詳細は明らかにしていない。
訪米した蔡総統は今週、ロサンゼルスでマッカーシー米下院議長と会談し、台湾を自国の一部と見なす中国政府の反発を招いた。
台湾政府から現時点で反応はない。
中国は8月のペロシ米下院議長(当時)訪台後、ミサイルの発射を含む軍事演習を台湾周辺で実施しており、今回も蔡氏とマッカーシー氏が会談した場合は報復措置に出るとしていた。
ロイター
【コメント】
中国が今日から台湾周辺で軍事演習を始めた。台湾総統のアメリカ訪問の報復が理由とされている。
そしてこのタイミングで宮古島で視察していた自衛隊の師団長が乗ったヘリが墜落した。中国が撃墜したというわけではないと思うが、このタイミングは憶測を呼ぶ。また、事故だとしても安全保障上の危機が高まっていることを再確認することになるだろう。
中国は報復としての演習と言っているが、演習が簡単に明日からというわけではないだろう。準備もしているだろうし、目的も決めているはずだ。中国の台湾侵攻は天候を考えると4月がよいとされる。海が荒れる冬ではなく、台風の可能性がある、夏、秋でもない。 今回の演習は、来年、もしくは再来年の台湾侵攻を検討する上でのデータが取れるだろう。
それにしても、自衛隊のヘリ墜落はまだ不可解な点が多い。なんといっても、陸地に近いところでの墜落にも関わらず、ヘリも隊員も見つかっていないのだ。続報が待たれるが、司令官の乗ったヘリが墜落し、司令官を失っている(と思われる)のは自衛隊にとっても戦後最大の危機だと思われる。