核戦争に近づく イランが核兵器製造まであと少し 日本にとっては石油危機になるかもしれない重要事項

報道記事:イラン、ウラン濃縮度84%に引き上げか-核兵器転用可能な水準に迫る

国際原子力機関(IAEA)は先週、イランがウランの濃縮度を高めたことを検知した。高官2人が明らかにした。同国の核活動が抑制されておらず、新たな危機を引き起こすリスクがあることが浮き彫りになった。

  濃縮度は84%で、IAEAが確認した水準としてはこれまでで最高。核兵器に転用可能とされるウラン濃縮度まであと6%に迫ったことになる。IAEAはイランがどのようにしてこの濃縮度に達したのか解明しようとしている。同国は以前、遠心分離機のウラン濃縮度が60%に設定されているとIAEAに通知していた。

  IAEAはイランが濃縮度を意図的に高めたのか、それとも意図せず起きた事象なのか判断する必要がある。IAEAが疑わしい濃縮関連活動を検知したのは今月に入り2回目

  イラン高官は同国のウラン濃縮度がこれまでに60%を超えたことを否定し、今回の展開について「事実の歪曲(わいきょく)」だと主張。「濃縮度60%超のウラン粒子が存在していることは、濃縮度が60%を超えたことと同じ意味ではない」と、イラン原子力庁のカマルバンディ報道官が国営イラン通信(IRNA)に語った。

  IAEAは19日にツイートでグロッシ事務局長を引用し、今回の検証結果に関してイランと協議しており、必要に応じて理事会に通知すると表明した。

 IAEAは3月6日にウィーンで開かれる理事会に先立ち、イランに関する四半期報告書の準備を進めている。理事会の議題ではイランの核活動が大きく取り上げられる見通し。 

BloomBerg

【コメント】
連日、戦争が起こるのではないかというニュースが続く。今度はイランがウランを84%まで濃縮したという。

核合意により、イランは高濃度のウランは作らず、原発などの民生用の製造に抑えていた。ところが2018年に当時のトランプ大統領が核合意から離脱し事態は変わった。イランはウラン濃縮を進め、核開発にまい進することになった。イスラエルを敵視し、イスラエルから攻撃を受けるイランは核がどうしても欲しい。イスラエルが核を持っているからだ。

さらに、イランはイスラエルと国境を接していないため、イスラエルに反撃するにはミサイルになる。通常のミサイルではその効果は小さい。イスラエル側も国境がないため、空爆を仕掛けてくる。そうなると、イランは抑止力としても攻撃力としても核が必要となるのだ。

去年の夏にイランがウランを60%に濃縮したというニュースがあった。半年で84%までになったということは、今年中には核兵器が作れる濃度になりそうである。そうなると起るのは核戦争。ではない。これはイスラエルにイラン空爆の口実を与えることになる。イスラエルはやられる前にやるだろう。

もうすぐ、イスラエルによるイラン攻撃が始まると思われる。イランも反撃する。この2か国でとどまればよいがそうならないだろう。イランは味方が欲しい。ロシアである。ロシアを味方にするにはロシアに優位な状況を作らなけらばならない。

そう。ホルムズ海峡の封鎖だ。ホルムズ海峡は世界の石油の3割から4割が通過する。ここを封鎖する、もしくは数隻でもタンカーを攻撃すると、海峡は通れなくなる。そうなれば石油は高騰し、西側諸国はことごとくエネルギー危機となる。それはロシアを優位にするのだ。

今回のイランのウランの濃縮は、日本が石油危機に直面するかもしれない大ニュースである。中東危機はこれにより早まったと言える。早くする理由ができてしまった。

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