
報道記事:米テスラ株11%急落、上海工場減産計画で中国需要に懸念
[27日 ロイター] – 米電気自動車(EV)大手テスラの株価が27日の取引で11.4%急落した。上海工場で来年1月に減産を計画しているとロイターが報じたことを受け、中国での需要落ち込みへの懸念が高まった。
株価は2年超ぶりの安値に落ち込み、8カ月ぶりの大幅な下げを記録。投資家の間でイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)がツイッター経営に多くの時間を割いているとの見方や同氏によるテスラ株売却を巡る懸念が広がる中、10月初めの水準から半値以下に下落している。
上海工場での減産は、中国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中で行われる。
グレート・ヒル・キャピタルのトーマス・ヘイズ会長は、中国EVメーカーの蔚来汽車(NIO)による納車見通し引き下げに言及し「需要不安があるのは間違いない」と述べた。
また、テスラ株は高金利、投資家による節税目的の損失確定売り、一部ファンドによる売りという「最悪の事態」に直面しているとの見方を示した。
ロイターの分析によると、中古のテスラ車の価格は他メーカーより急速に下落しており、テスラの新車に対する需要を圧迫している。
ロイター
【コメント】
テスラの株価が急落している。10月初めからは半分というのだから、急落と言ってよい。原因は上海工場での減産である。中国では新型コロナウイルス感染が拡大し、工場の稼働が下がっている。
また、世界経済の低迷や電気料金の値上げ、自動車ローン金利の高騰は、一般の自動車より高い電気自動車にとってはすべてマイナスである。需要が減るし、供給もできない状態となっている。もう電気自動車は売れないのだ。
多くの人がそれに気が付いたため株価の下落となっている。テスラは時価総額が大きい。百数十兆円あったが今は40兆円ほどだ。差額分の資産が消えている。誰かが損をしているのだ、これからもっと値下がりすると、多くのファンドや投資信託にもさらに影響を与えるだろう。
日本ではここ数年、iDeCoを推進している。そのなかでも、アメリカのインデックスファンドがよいとされてきた。多くの説明は過去30年間やリーマンショック以降でどれだけの利益率かが語られる。すべて過去の実績であり、これから伸びるという理由付けはない。
長期投資を実践してきた企業年金が想定利率を維持できないとして個人の責任での年金が生まれたのだ。なぜ、企業は運用ができず、個人ならうまくできると言えるのだろうか?多くの人は嵌められたのだ。これから、円高と株安が続く可能性がある。アメリカのインデックスファンドは日本での価値を半減することとなる。
それをアメリカ企業を安く買えると思える人は10年後20年後に勝てるかもしれない。数年後にはインデックス投資は間違っていたという記事が増えると予測する。その時には損切が大事だと思って売ってしまうかもしれない。インデックス投資は損の状態の時でも買うから最後に勝てるとうのに。
今回のテスラの株価下落は、世界の資産価格低迷の先鞭となるだろう。これは数年間は続き、大多数の人が損をする。
下落が続くテスラ株を買っているという報道があった。買うならもっと下落してからにした方がよい。そうでなければ、損切のための売りをすることになる。
Bloomberg 12月28日 テスラ株3750億円相当を韓国のデイトレーダー購入-株価下落の中で